セラミックによる治療のわかりやすいメリットは、その美しさです。透明感があり、ほとんど変色しないので、装着したままの状態がずっと続きます。金属で治療すると小さな詰め物でも口を開けたときに黒く見えて目立ちますが、セラミックを使うとほとんど気づかれません。口を大きく開けて笑っても口元を気にせずに済むのです。

詰め物の装着後、経年劣化で隙間ができると汚れが入り、内部に虫歯を発症しやすくなります。銀歯は金属と歯の間のセメントが溶け出しやすく、隙間ができやすいのが心配です。ゴールドは隙間ができにくいため、そしてセラミックも特殊な接着剤を使うので歯としっかり一体化するため、二次的な虫歯のリスクを低く抑えられます。

お口の中は飲食のたびに酸性に傾いたり中性に戻ったりする過酷な環境です。そのため、口腔内の金属は少しずつ溶け出し、それが体内に吸収されると金属アレルギーを引き起こすことがあります。また歯ぐきを黒ずませるのも心配です。ゴールドは比較的安定していますが、金属不使用のオールセラミックはさらに安心です。

歯科で使用するジルコニア（ZrO2）は人工ダイヤモンドと同じ元素です。金属のような強度があり、生体親和性が高く、腐食にも強いうえ、白くて美しい素材です。このジルコニアを内側に使い、その上にセラミックを盛りつけて形や色を整えてつくるのがジルコニアクラウンです。強度が高いので、ブリッジにも使用できます。

歯科に特化した素材の二ケイ酸リチウムガラスセラミックを主成分にしているのが「e-max」です。透明感があり、色調もとてもきれいです。表面が滑沢なので、汚れがつきにくく、虫歯や歯周病のリスクを低く抑えられます。また天然歯に似た強度があるので、強い力がかかっても咬み合う歯を傷めることはほとんどありません。

素材のすべてがセラミックでできています。金属不使用なので金属アレルギーの心配がありません。また天然歯に似た光の透過性や透明感があり、色調の再現が可能です。セラミックには衝撃に弱く欠けやすいというデメリットがありますが、汚れがつきにくく、変色しにくいので、長期間使用しても美しいままです。

レジン（歯科用プラスチック）とセラミックを混ぜて固めた歯科樹脂がハイブリッドセラミックです。保険診療で使うレジンよりも強度は高めですが、セラミックのような耐久性はないので、咬む力が強い方にはおすすめできない素材です。自費診療の詰め物や被せ物の中では比較的安価に白い歯を手に入れることができます。

内側に金属のフレームを使用して、外側にセラミックを焼きつけてつくる被せ物です。見た目は、オールセラミックには劣りますが、白く美しく仕上げることもできます。経年により歯ぐきが下がるとメタルのラインが黒く見えてしまうことがあり、金属アレルギーの心配もありますが、強度が高いので咬む力が強い部位でも使用可能です。

歯の中の神経にまで達した重度の虫歯治療において、「根管治療」を行ったあと、支台（コア）を立てて被せ物を装着します。保険診療では金属製のコアを使いますが、グラスファイバーを芯にしてつくるのがファイバーコアです。天然歯に似た特性があるので歯根の破折のリスクを低く抑えられるうえ、金属アレルギーの心配もありません。

前歯を薄く削り、シェル状に加工したセラミックの板を貼りつける処置です。前歯を白く美しく見せて、形も整えられます。歯と歯の間に少し隙間がある歯並び「すきっ歯」も改善可能で、ホワイトニングでは白くできない歯を美しくすることもできます。使用する素材や歯の削り方に選択肢がありますので、お気軽にご相談ください。

ホワイトニングの特徴や施術方法を詳しくご説明します。ご要望を承り、現在の歯と理想の歯の白さなどを確認します

施術ができる状態かどうかを確認します。そしてホワイトニング効果を高めるために歯のクリーニングを行います。

歯肉や唇に保護剤を塗ります。そのあとで、歯面にホワイトニング剤を塗布します。

特殊なハロゲンライトを照射します。照射終了後、塗布した薬剤を除去します。

歯面の色を測定して、ご希望の色になったかどうかを確認します。

ホワイトニングについてのご質問にお答えし、特徴や施術方法をご説明します。理想の歯の色と、測定した現在の歯の色をチェックします。

口腔内を検査してホワイトニングができることを確認します。そしてホワイトニング効果を高めるために歯のクリーニングを行います。

歯型を採取して、お口に合わせたマウストレーを作製します。作製後、ホワイトニングキットと一緒にお渡しします。

ご都合のよい時間に歯をみがき、ホワイトニング剤を注入したマウストレーを一定時間装着してください。毎日続けて回数を重ねるとだんだんと白さを実感できるようになります。

2週間ほどでかなり白くなりますので、ご来院ください。歯面の色を測定して確認します。さらに白くしたいときには、追加のホワイトニング剤の使用も選択可能です。

保険診療の入れ歯の作製方法や使用素材には制限があります。床の部分をレジン（歯科用プラスチック）でつくり、部分入れ歯の場合は金属のバネ（クラスプ）で入れ歯を固定します。自然な見た目や咬み心地にはあまり重点が置かれませんが、比較的安価かつ短期間で手に入ります。

使用素材や作製方法に制限がなく、さまざまな選択肢があります。見た目を自然にしたり、咬み心地にこだわったり、装着感をよくしたり、外れにくくしたり、食べ物の温度を感じやすくしたり、丈夫にしたりと、こだわりの実現のために素材や作製方法を選べます。

金属のバネを使用せず、弾性のある特殊な樹脂でつくる部分入れ歯です。目立つ金属のバネがないので見た目が自然です。歯ぐきにフィットしやすいので、装着時の違和感が少なく咬みしめることもできます。

歯ぐきにあたる部分を特殊なシリコン樹脂で内張りした入れ歯です。クッション性があるので、フィット感があり、グッと咬みしめることができます。また、入れ歯と歯肉の間に異物が入り込みにくいのもメリットです。